坂狩トモタカさんってこんな人!
SHEA 代表 坂狩 トモタカ(さかがり ともたか)
SHEA代表。福岡県生まれ。資生堂美容専門学校卒。2018年にSHEA.をオープンし、現在は表参道2店舗、学芸大学に1店舗の美容室オーナー。サロンワークの傍ら、全国や海外でのセミナーやヘアショー、TV、一般誌や業界誌からのオファーも絶えない。「#毛先だけパーマ」「#育てるハイライト」(ヘリテージ)などの著書も大好評。KAMI CHARISMAをはじめ、コンテストでの受賞歴も多数。
これからの時代は、顔まわりクリエーション
今年SHEAでは「心を動かすデザインと気遣い」をテーマにしています。女性像を描きながらデザインを大切にする一年にしたいので、顔まわりのクリエーションは強化ポイントですね。
SNSだとこれまでバックスタイルが主流でしたけど、SHEAではフロントで勝負できるデザイン力をつけたいです。サロンワークでも鏡に映る顔まわりの印象はお客さまのニーズを満たす要になります。個人的にも顔周りを切るのにハマっていて、切り方を細分化しながらいろいろ試しているんです。すると自分なりの切り方が見えてきて、もうすぐ坂狩流の前髪方程式が編み出せそうな予感がしています。
このスタイルは、アイブロウサロン『メゾンドプリマ』と共同で作りました。SHEAだから生み出せるウェーブ感と、メゾンドプリマらしいヘアメイクをフュージョンさせています。アイブロウを軸としたメイクに柔らかくて抜け感のある上質なヘアを合わせて、絶妙なバランスをとっています。音楽で例えるなら、ジャズのようにセッションを楽しんだ作品。このヘアスタイルは、全て曲線で作られています。時間をかけて一束一束アイロンを通して、動きのあるウェーブの質感にこだわりました。
撮影する際のモデル選びは、「自分が作りたい女性像にフィットするか」どうかを大切にしてます。撮影はテーマに沿って絵作りをするので、モデルさんは大切なキャンパスです。自分が表現したい雰囲気に一番マッチする方を選びます。実際、モデルさんもSHEAのデザインが好きな方が多いですし、そこが合致すると表情が活き活きし、素敵な作品になりますね。
このスタイルはSHEAらしい品のあるショートにシャドールーツを合わせています。柔らかいピンクベージュカラーなので、甘くなりすぎないようにナチュラルなスタイリングに仕上げました。ストレートアイロンを160°ほどの低温で束間が出るようにニュアンスを出しています。アイメイクやリップもヘアに合わせて品のある淡いピンクを纏わせ、品のあるフェミニンスタイルです。
ちなみにスタイリングでよく使うのは、アリミノのスプレー(スタイルクラブ ヘアメイクスプレー)、SHEAのヘアオイル、ナプラN.のバームです。この3つは僕の三種の神器。描きたい動きをスプレーで作り、オイルで艶を生み出し、バームで質感をプラスしています。
メイクができる美容師を増やしていきたい
このミディアムウェーブスタイルは、メイクも担当しました。ナチュラルブラウンなカラーに抜け感のある目元、赤みのあるリップを合わせています。27歳のころ、資生堂が運営しているSABFAでメイクのベーシックを学んだ後、撮影を重ねながら自分なりのメイク術を研究してきしました。メイクを武器にしたことで僕自身も大きく成長できたので、メイクができる美容師を増やしていきたいです。
SHEAにアイブロウメニューを導入したのも、その願いから。お客さまはアイブロウを整えることで自然とメイクに興味を持ちますし、ヘアカットをするとメイクも変えたくなります。そのときに、担当したスタッフがメイクのアドバイスができるだけで、関係性がぐんと深くなりますよね。メイクは顧客ファーストにつながるし、信頼関係を築くきっかけになるんです。
お客さまにとっての1番の美容師であり続けたい
昨年は30代最後の年だったので12月は「自分史上の売上を叩き出したい!」と、奮闘していました。お客さまやスタッフのおかげで、無事に達成! デビューしたばかりのころに掲げた信念「お客さまに嘘をつかない」を大切に関係を積み上げてきてよかったですね。嘘をつかないって、美容師として成長し続けることだと思うんです。お客さまに興味をもち、その人の1番の美容師であり続けたいですね。
SHEAにいるスタッフは「息の長い美容師になりたい」と口を揃えて言います。一人ひとりがお客さまにとってなくてはならない美容師であってほしい。その成長をアシストできるよう、僕も常にブラシュアップして、努力していきたいですね。